TOTO USA, Inc.:米国新工場の立ち上げに伴う構内ネットワークおよびITインフラの構築

1. 事例概要Overview

クライアントの業種
製造業(住宅設備機器メーカー)
ロケーション
米国 ジョージア州
導入したサービス
ITインフラ構築(工場向けネットワーク・配線・セキュリティ)

2. 導入背景Background

TOTO USAでは、新工場の立ち上げに伴い、生産エリア・オフィスエリア・映像監視システムなどのセキュリティ設備を含む、大規模かつ将来拡張を見据えたネットワーク基盤が求められていました。工場は複数フロアで構成され、各フロアにオフィス、Wi-Fi、監視カメラが混在するため、「安定した通信品質」「セキュリティカメラやWi-Fiを含めた統合ネットワーク」「工事コストと運用コストの最適化」を同時に満たす設計が必要でした。

クライアントの声

TOTO USA, Inc. 製造部長(Sr. Director of Sanitaryware Production)馬場様

米国市場において、高級グレードのワンピース型製品※の需要が拡大しており、今後も成長が見込まれていました。そのため、従来のようにアジアやメキシコから供給するのではなく、現地で安定的に生産・供給できる体制の構築が必要でした。また、製品のサイズや重量を踏まえると輸送コストの負担も大きく、地産地消の観点からも米国での生産強化が重要な戦略となっていました。

※コンパクトなタンクと便器が一つになっているタイプの製品

3. 導入内容についてImplemented Solution

本プロジェクトでは、新工場全体をカバーする構内ネットワークおよび配線インフラの設計・構築を実施しました。主な導入内容は以下の通りです。

・フロア分散型ネットワーク設計
・各フロアに分配盤(HubBox)を設置し、光ファイバーで集約してサーバールームと接続
・光ファイバー × LANケーブルのハイブリッド構成によるネットワーク構築
・Cisco Merakiを活用した集中管理型ネットワーク構成

4. 導入前の課題Known Issues

新工場の立ち上げと並行してネットワーク・インフラの構築を実施したため、工場建設工事との調整が必要でした。特に配線工事やネットワーク構築はGeneral Contractorが実施する工事と密接に関係するため、責任分界点の明確化、工程ズレによる施工リスク回避が重要な課題でした。

クライアントの声

今回新工場の立ち上げを決定した理由には、既存工場の性能不足という課題がありました。既存工場は長年使用された設備が中心であり、老朽化に加えて、高級ワンピース型製品の製造に必要な設備性能が不足していました。特に成形機のサイズや仕様の制約により、新しい大型・高デザイン製品を生産できないという課題がありました。

さらに、設備やプロセス面でも、高付加価値製品に求められる品質や生産性に十分対応できる状態ではなく、生産体制全体の見直しが必要とされていました。

5. 導入時の工夫Implementation Strategy

導入にあたっては、コスト最適化・必要十分な冗長性・施工効率の3点を重視し、実用的な構成を実現しました。



コスト最適化を意識した配線構成の見直し①コスト最適化を意識した配線構成の見直し

配線方法や設備配置を見直すことで、無駄を抑えたシンプルで効率的な構成を実現しました。

本当に必要な冗長性に絞った設計②本当に必要な冗長性に絞った設計

重要な部分では安心して使える構成を確保しつつ、全体としてはシンプルで無理のない仕組みとすることで、コストと使いやすさのバランスを取りました。

施工性を考慮した配線ルート設計③施工性を考慮した配線ルート設計

建物の工事計画に合わせて配線方法を検討し、建設会社と連携して役割分担を明確にすることで、工期の短縮と安定した品質を実現しました。



クライアントの声

新工場への移行にあたっては、生産を止めることなく段階的に切り替えを進めました。既存工場の設備の一部を継続利用しながら、新工場の設備へ順次移行することで、安定した生産体制を維持しています。また、プロセス上の制約からすべての設備を一度に移管することは難しく、成形や施釉は新工場で行い、焼成工程は既存工場を活用するなど、両工場を連携させた生産体制を構築しました。

さらに、品質管理の面では、温度や湿度といった工程条件の管理を徹底するとともに、製品ごとにQRコードを付与し、製造データをトラッキングできる仕組みを導入しています。これにより、不具合発生時の原因特定やデータ分析による品質向上が可能となりました。加えて、設備の稼働状況をリモートでモニタリング・制御できる環境を整備し、日本からの技術支援も受けられる体制を構築しています。こうした取り組みにより、グローバルでの連携と安定稼働を両立しています。

6. 導入成果Results

導入成果:高信頼・高拡張性ネットワーク、コスト抑制と統合、集中管理による効率化、将来拡張への柔軟性

クライアントの声

新工場の立ち上げにより、これまで対応が難しかった高級ワンピース型製品の生産が可能となり、高付加価値製品を安定して供給できる体制を構築することができました。また、ロボット化の導入により一部の工程が自動化され、作業負荷の軽減と同時に、人手を品質向上に集中させることが可能になりました。

さらに、製品ごとに製造データを蓄積・トラッキングする仕組みにより、データに基づいた分析や改善が進められるようになり、品質や歩留まりの向上に取り組める環境が整いました。これらの仕組みは、安定したネットワーク基盤の構築と、リモートでのデータアクセスや設備監視を支えるシステム環境の整備なしでは実現できません。日本からの技術支援を含めたグローバル連携も可能となり、新工場の安定稼働と継続的な品質改善を支える重要な基盤となっており、SYSCOMの支援に感謝しています。

7. プロジェクトメンバー紹介Member Introduction

プロジェクトマネジャー:Yong Choa
エンジニア:Yuki Hisata
アカウントエグゼクティブ:Hikaru Kayamori

8. SYSCOMの印象Impressions of SYSCOM

クライアントの声

まだ壁も立っていない工場建設段階から現地に入り、ネットワーク構築や設置作業まで一貫して対応いただき、非常に助かりました。現場では限られたスペースやスケジュールの遅延など様々な制約がありましたが、状況に応じて柔軟に対応いただけた点が印象に残っています。

また、日本語・英語双方での対応により、日本本社や現地の設備ベンダーとのやり取りを円滑に進めることができました。IT専門でない現場においても、関係者間のコミュニケーションをスムーズに橋渡ししていただけたことは大きな価値でした。さらに、導入後のトラブルシューティングやアフターサポートにも継続して対応いただいており、SYSCOMは安心して運用を任せられるパートナーだと感じています。

9. まとめConclusion

SYSCOMは、お客様の課題解決のために最適なデジタルソリューションを提供する総合ITソリューションプロバイダーです。ソリューションの立案から、コンサルティング、運用サービスまで包括的にサポートします。各分野においてエキスパートが在籍しているため、さまざまな方向からのアプローチが可能です。

今回の事例のように、大規模なITインフラの構築プロジェクトも全面的にサポートいたします。多数のステークホルダーに対しても、きめ細やかな調整により、プロジェクトを確実に遂行します。

ITインフラの構築のみならず、ERPやCRMの導入、データの収集・解析・予測、新しいアプリケーションの構築など、お客様の多岐にわたるニーズに対応した幅広い提案・サポートを行っています。解決したい課題がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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